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甘く切ない80年代、甘くない現在の興味のあること中心に綴ります。

池田監督はなぜ準々決勝でテンパってしまったのか?

 

出典:なでしこジャパン | JFA|公益財団法人日本サッカー協会

 

www.asahi.com

 

結果からいうと知らない人もいるかと思いますが2023FIFA女子ワールドカップは準々決勝でFIFAランキング3位のスウェーデンFIFAランキング11位の『なでしこジャパン』は1-2で負けました。

 

なんで知らない人と前置きしたかというと、当日は友人とテレビが視聴できるカラオケボックスの大画面テレビで観戦していたのですが、試合が終わり店外に出て次の店を物色しながら敗戦理由をそこそこ熱く話していたんですけど・・・

行き交う人々、街の雑踏からは『なでしこジャパン』敗戦を感じなかったから、それとこれも遠い昔にもこんな思いもしています。

それは忘れもせぬ1992年10月28日、その日は友人宅に友人3人と遠いドーハ(カタール)で行われていた1994年FIFAワールドカップアメリカ大会アジア最終予選イラク戦、短く言えば『ドーハの悲劇』です。

衝撃的な幕切れで言葉を失ったのもあるのですが、翌朝友人宅から会社に向かう満員電車の中で、その話題をいっさい耳にしなかった時間も忘れることができません。

自分たちの熱量との乖離を久しぶりに感じた次第(涙)

 

なお、これを投稿する時点で2023年FIFA女子ワールドカップ準決勝スペインvsスウェーデンは終了し、スペインが2-1で勝利しています。

 

話を準々決勝日本vsスウェーデン戦に戻してスタメンを見た瞬間に友人が怒ったのは『遠藤純』ではなく『杉田妃和』の起用。

FIFA公式にも注目された『宮澤ひなた』との関係性も良いし、コンディションに問題があるようなニュースも見聞きしていなかったけど、なんらかのアクシデントが当日に起こったのか、前半は耐えて後半勝負のゲームプランなんじゃない?と怒り心頭の友人をなだめるも正直なところ友人同様に何を血迷ったのかと危惧しました。

 

試合が始まると『杉田妃和』が抜擢された左サイドがスウェーデンの猛攻に蹂躙、杉田だけが猛攻にさらされるわけもなく『宮澤ひなた』も守備面で必要以上に上下動を繰り返すハメに陥ります。

友人は心配した通りになったことでさらに怒りがヒートアップ、私も前半20分くらいで『遠藤純』のコンディションに問題なければ交代したほうが良いと思うも、さすがに杉田のメンタル面を考えると前半は引っ張るしかないでしょと友人をなだめる。

なだめるいっぽうで、なんとか前半は0-0で持ちこたえてくれと祈る気持ちで見ていたが、前半32分にコーナーキックをきっかけに失点してしまう。

これは杉田云々ではなくコーナーキックを跳ね返した時点のポジショニングがなんであんないびつな状態になったのか?

上背で勝るスウェーデン選手マークのためにゴール前になでしこ選手が密集してしまったのは解らなくもないんだけど、ゴールから離れたペナルティエリア内がスカスカで跳ね返したエリアにはスウェーデン選手が余裕でフリーになってたのが残念というか何でそうなるん?点取ってくれと言ってるような状態になったのが残念でしかたない。

それでも前半はなんとか0-1で折り返し、後半最初から『杉田妃和』に代わって『遠藤純』を投入されるも、後半開始早々にペナルティーエリア内での長野のハンドによりPKで0-2と厳しい展開、長野のハンドは最近の世界基準でいえば致し方ないんだけど、サッカー(フットボール)に『ハンドリング』の反則はあっても、『ハンド』の反則は存在しないんですよね。

身贔屓とかじゃなく『ハンドリング』じゃなければ反則としないようにFIFAも通達すべきだと思うんですよね。

しかもこの手の『ハンド』によるPKってペナルティエリア内での反則でPKを与えながら、ほとんどの場合『ハンド』した当事者にカードが出ることがない。

じゃあ反則じゃないだろと毎度ツッコミを入れたくなるんだけど、ペナルティエリア内で意図せずに上腕部にボールが当たり軌道が変わると反則じゃないけど、PKになるという新ルールなんですかね?

本当にそういうルールに改訂されていたら勉強不足で申し訳ありません。

 

後半も時間が経過するにつれスウェーデン選手の動きが悪くなり、後半から入った『遠藤純』によって左サイドは日本が優勢になるし、これも後半途中から投入された『植木理子』のチェイシングも効果的でスウェーデンも窮屈そうにプレイする場面が多くなるも、スウェーデン選手同様に宮澤も前半の疲労が蓄積され動きが重く『宮澤+遠藤』というこれまでの戦いで見てきたコンビネーションは機能不全状態。

 

植木がペナルティエリア内で倒されPKを獲得するも外し、1点差に詰め寄るチャンスを逃してしまう。

ただし、この判定の瞬間もVTRが流されるも微妙?だし、VARは介入しないし、あらためて様々な角度からの映像を見返してもPKだとは思えないし、こうゆうのは神様がちゃんと見てるんだなと思いました。

主審も長野のPKは現在の世界基準だとPKにしなけばマズイけど、ルールブックでは反則ではないし、主審の良心がPKとせざるを得なかった判定が尾を引いていて植木にPKを与えたんだと思うんだけど、神様は見逃してくれませんでした。

 

このPK前から日本も何度となくチャンスを作り、特に遠藤の左サイドはスウェーデンにとって脅威となり、87分に林がこぼれ球を豪快に蹴りこんで1-2とします。

林の得点も見事でしたが、その前の遠藤のトラップが凄すぎてマジでベルカンプを思い出しました。

アディショナルタイムは10分、もしかしたらと期待は膨らむも再びスウェーデンゴールが揺れることなく1-2でなでしこは敗退となりました。

 

もちろん『杉田』の起用はギャンブルに近くて『遠藤』後半投入で勝負というプランは解るんだけど、後半勝負のプランなら『宮澤』も後半投入のほうが良かったし、なんか池田監督よりははるかに素人だけど、腑に落ちないんですよね。

 

左サイドが目立ってしまったけど、『長谷川』、『長野』の中盤もスウェーデンの圧に屈して前半は何も出来なかったし、後半になっても前半よりはましになったていどで、大会前のFIFAランキングは妥当だと痛感しました。

 

準々決勝までの戦いで『宮澤』が目立ってはいたけど、『長谷川』、『長野』の中盤が想像以上に安定もしてたし機能もしていたのが大きかったこともあって、池田監督も体格で劣るスウェーデン相手であっても相応に出来ると考えていた気がするんですよね。

 

中盤がもう少し機能していれば左サイドも蹂躙されることもなかったし、『宮澤』があれほど疲労することもなかったと思えるし、でもそれがFIFAランキング3位と11位の差だったのかとも思えます。

 

www.chunichi.co.jp

 

試合後に一緒に試合を観た友人から上記リンクが送られてきて見たんだけど、自分的にはちょっと違っていて結果論にしかならないけど『遠藤』がスタメンだったとしても、前半の展開は似たようなもんになってた気がするし、『遠藤』がスタメンだったら彼女の後半の活躍はなかったようにも思えて、繰り返しになりますけど、これがFIFAランキング3位と11位の差であり、マスコミは2011年の再現などと盛り上げてくれましたけど、そこまではまだまだ課題があると感じもしました。

 

それでも自分てきには『遠藤』後半投入なら、『宮澤』も後半投入というやり方のほうがピッチにいる選手にも解り易いし、観ているほうも解り易かったし、もうちょっとやりようがあったように思えて池田監督の采配は腑に落ちないし、素人の自分のなかでは消化できるものではなかったですね。

 

男子でもちょっと前に話題になってた『三笘』先発、後半投入論を思い出し、男子もそうだけど、選手層を含めてFIFAランキングは妥当でした(これで次回発表でベスト10内に入ると思いますけどね)。

 

最後に今回2023年女子ワールドカップのメンバーのおさらいです。

ポジション 名前 身長 体重 生年月日 年齢 所属
GK 山下 杏也加 170 67 1995/9/29 27 神戸
平尾 知佳 173 65 1996/12/31 26 新潟
田中 桃子 168 65 2000/3/17 23 ベレーザ
DF 熊谷 紗希 173 63 1990/10/17 32 ASローマ(ITA)
三宅 史織 165 53 1995/10/13 27 神戸
清水 梨紗 160 47 1996/6/15 27 ウエストハム(ENG)
守屋 都弥 164 54 1996/8/22 26 神戸
南 萌華 172 62 1998/12/7 24 ASローマ(ITA)
高橋 はな 169 67 2000/2/19 23 浦和
石川 璃音 172 62 2003/7/4 20 浦和
MF 猶本 光 158 55 1994/3/3 29 浦和
清家 貴子 166 62 1996/8/8 27 浦和
長谷川 唯 157 47 1997/1/29 26 マンチェスターシティ(ENG)
杉田 妃和 162 52 1997/1/31 26 ポートランド(USA)
林 穂之香 157 52 1998/5/19 25 ウエストハム(ENG)
長野 風花 160 53 1999/3/9 24 リヴァプール(ENG)
宮澤 ひなた 160 48 1999/11/28 23 仙台
遠藤 純 167 55 2000/5/24 23 エンジェルシティ(USA)
藤野 あおば 162 56 2004/1/27 19 ベレーザ
FW 田中 美南 164 56 1994/4/28 29 神戸
千葉 玲海菜 162 57 1999/4/30 24 千葉
植木 理子 164 53 1999/7/30 24 ベレーザ
浜野 まいか 165 49 2004/5/9 19 ハンマルビー(SWE)

 

東京五輪では招集された22人のうち海外クラブ所属は6名だったのに対し、今回海外クラブ所属選手は23人のうち9名、年齢では30代は『熊谷』だけで25歳以下の選手が12名、うち10代が2名となっています。

 

今回の経験を経て選手も監督も来年のパリ五輪、そして次回女子ワールドカップが楽しみになってきました。

 

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