前説
故ジャニー喜多川の性加害問題でメディアは騒ぎつつ、所属タレントに罪はないという論理もメディアと事務所のご都合主義としか捉えてませんけど、それでも以下のジャニーズ事務所所属で積極的に俳優業に携わるメンバーは好意的に見てました。
まぁジャニーズ事務所所属というくくりなら『生田斗真』、『風間俊介』、歌手デビューから俳優業という流れでは上記くらいな感じです。
元『ジャニーズ事務所』所属なら『草彅剛』も好意的に見てました。
※いつまで『ジャニーズ事務所』所属で通るのか解らないんで、2023年9月時点で『ジャニーズ事務所』所属していた人はここでは『ジャニーズ事務所』所属とします。
彼らの出演する作品については演出面で忖度があったりするのは非常に感じてはいたものの俳優としては好意的に見てました。
まぁ日本の芸能界、エンタメ業界のことも噂レベルでしかありませんけど、様々な情報は旧態依然としたメディア以外からもその気になれば得ることはできますし、なんとなく解っていたんで、仕方ないな~くらいの諦めが根底にあるんで、それを前提にというのは常に思ってはいたんですけどね。
ランキング
週末ランキング
10月6日公開なので週末ランキングだけです。
公開2週目に入った『ミステリと言う勿れ』を上回ることはできませんでした。
日本に限った話ではないですけど、ヒューマンドラマに位置付けられるような映画としては大健闘のように思えます。
なんだかんだいってエンターテインメント要素が弱いと集客力も弱いですね。
レビュー
Filmarks
評価:3.9
レビュー数:2、776件
映画.com
評価:4.0
レビュー数:147件
上記2つのサイトともに高評価、特に『二宮和也』の演技が素晴らしかったというのが目につきましたけど・・・
Sugarless time
評価:3.5
やっぱり何をやっても『二宮和也』なんだなと思ってしまいました。
誤解があるといけないので演技が下手なわけではないんですけよ、ただ何をやっても『二宮和也』なんですよね。
解り易く言えば何をやっても『木村拓哉』を想像すれば解り易いと思います。
今年初めに観た『ラーゲリより愛を込めて』の投稿で『二宮和也』の演技を絶賛しているんだけど、その演技をまったく思い出せないんですよね。
そこに『二宮和也』はいたんだけど、『二宮和也』の演技も役名も思い出せない。
演じるものとして『二宮和也』という存在感はあって然るべきなんだけど、それが前面に出てき過ぎてしまう。
映画『アナログ』に求めていた現代社会を背景にしたヒューマンドラマとしての演技、自分が求めるのは現実社会に溶け込むような演技、演出や脚本の影響もあるのかもしれないんですけど、スクリーンに映るのは『水島悟』を演じた『二宮和也』ではなく、『二宮和也』が演じる『水島悟』でした。
こういうのもジャニーズ事務所所属タレント全般に言えるんですけど、事務所からの圧力とかが透けてみえてしまって不快になってしまう。
ストーリーじたいは原作は読んでないのでなんとも言えませんが脚本についても言うと、現実社会を投影すると受け付けないレベル、そこはあくまでフィクションなので仕方ないし、エンターテインメントとして受け入れたうえで観るべきなんですけど、やっぱりここも「う~ん」となってしまうんですよね。
ですけど、タイトル通り『思うところが多々あっても、それを超えて泣ける』。
ちょっと前までは涙腺がゆるゆるの時期があったんですけど、最近は泣ける映画というふれこみのものでもあんまり泣けなくて、作られたものではあまり泣けなくなっていました。
本作品は前述したように作品を観ている最中にも関わらず思うところが多々あって映画に感情移入していないにも関わらず、なぜか自然に涙が溢れてしまいました。
そこそこ長い期間生きてきましたし、何本も映画を観てきましたけど、感情移入できぬまま涙が溢れたのは本作品が初めてかもしれんです。
なんで涙したかを考えると、頭の中で色々考えて感情移入できないように予防線を張り巡らしたけど、泣くという演技に泣いたのではなく泣くという行為に反応してしまったように思えてきました。
ということは自分の涙は『もらい泣き』だったのかもしれませんけど、『もらい泣き』ってのは感情を共有できるからこそ『もらい泣き』であって、感情面では共有できたとは言い難いので正しい『もらい泣き』ではないですね(笑)
つたない言葉を綴っているので解り難いかもしれませんが、あれこれ突っ込みどころを探すとか趣味の悪い観方をしなければ普通に号泣できる映画です。
重箱の隅を楊枝でほじくるような観方をしていても泣けるかもしれない映画です。
最後になってしまいましたが、タイトルにもなった『アナログ』。
便利になることの不便さや、便利になったことで失くしてしまったことを思い出させてくれます。
とにかく泣ける映画、そして失くしたものを思い出させてくれる映画であることは間違いないのでお薦めです。
まとめ
最後に『ジャニーズ事務所』という存在があったから、あらゆるエンタメはそれに忖度したものであったことは紛れもない事実だと思います。
ただ『ジャニーズ事務所』という存在があったからスポンサーもつくし、作品を制作できていたのも紛れもない事実だと思います。
これは『ジャニーズ事務所』に限らず、名前は出しませんが他の大手芸能事務所にもいえることです。
本作品は大いに泣ける作品ですけど、作品の質として世界に通用するかというと、そうは思えません。
ジャニーズ事務所の問題を境に日本という狭いマーケットで限られたものを奪い合うのではなく、世界を見据えた作品作りにシフトして行って欲しいと思います。
事実アニメーションでは出来ているのですから出来ないはずはないと思います。