sugarless time

甘く切ない80年代、甘くない現在の興味のあること中心に綴ります。

映画『ラーゲリより愛を込めて』レビュー

 

出典:映画『ラーゲリより愛を込めて』公式サイト

lageri-movie.jp

 

 

www.sugarless-time.com

 

前説

前回の投稿のために気になっていた映画のレビューを見ていたら、たまらなく『ラーゲリより愛を込めて』を観たくなってきた。

1月13日~19日の週間ランキングでも公開6週目で6位と好調を堅持しているし、まだまだしばらくは上映しているだろうからチャンスがあったら観に行こうと思っていたのですが・・・

自宅近くのイオンシネマの上映スケジュールを確認したら、上映はしているものの上映時間は朝早くと夜遅くの1日2回、これはヤバい兆候だということで夜遅い時間に慌てて観に行ってきました。

 

ざっくり『ラーゲリより愛を込めて』という映画を説明すると、1945年に日本が敗戦した年に満州などに駐屯してた日本軍兵士が旧ソ連に拘束されシベリアで強制労働『シベリア抑留』をさせられた主人公(二宮和也)と日本で彼を待つ家族の物語。

 

ランキング

週間ランキング(1月20日~1月26日)

週間ランキングは今週も不動1,2です。

前回紹介した『イチケイのカラス』と駆け込み需要の『ONE PIECE FILM RED』が続き、公開7週目となった『ラーゲリより愛を込めて』も6位、公開6週目の『Dr.コトー診療所』も7位にとどまっており、日本映画があいかわらず好調です。

 

出典:週間映画ランキング - CINEMAランキング通信

www.kogyotsushin.com

 

週末ランキング(1月27日~1月29日)

週末ランキングでは予想通り広告費に比例して『レジェンド&バタフライ』がとうとう『THE FIRST SLAM DUNK』の牙城を崩しました。

この週末が最後の駆け込み需要になった『ONE PIECE FILM RED』が3位に、『レジェンド&バタフライ』に押し出されるように前週上位だった作品がひとつずつランキングを下げた結果となっています。

週末8週目となった『ラーゲリより愛を込めて』も8位と健闘中。

 

出典:1月27日~1月29日 今週の映画ランキング - CINEMAランキング通信

www.kogyotsushin.com


レビュー

いつもの通り主要サイトのレビューからです。

当ブログでは映画の内容について詳細は書かないので、より詳しい情報は以下のサイトでネタバレレビューを選んで見てください。

なお、数字は2月1日時点です

 

Filmarks

filmarks.com

評価:4.1

レビュー数:16,309件

 

Yahoo!映画

movies.yahoo.co.jp

評価:4.2

レビュー数:2,185件

 

映画.com

eiga.com

評価:4.0

レビュー数:349件

 

主要サイトの評価はどこも4.0以上、公開から時間が経ってもランキングTOP10の中にとどまっているのも納得、各サイトのレビューも改めて確認しましたが、概ね涙なしでは見れないといったものが多いのと、戦争の悲惨さ、そして出演者の演技の素晴らしさが多いようです。

 

sugarless time

評価:2.5

イチケイのカラス』の投稿をあげる前に『ラーゲリより愛を込めて』のレビューを流し読みしたこともあって、期待値を上げ過ぎました。

例をあげると「最初から最後まで泣きっ放し」というのが特に印象に残っていて、テーマも知っている人は知っている『シベリア抑留』ということで、書物や静止画ではその悲惨さを見てきて、それが映像になったらどうなるのか?その壮絶な世界で生きる者とそれを待つ家族をどう繋げるのかなどを期待しつつ、最初から涙してしまうのだろうかという期待もあったのですが、最初から最後まで泣くことはなかったです。

但し、それは私の話でエンドロールが終わり音声が途切れる頃には館内ではすすり泣きする複数の女性の声が聞こえていたので、レビューは嘘ではなさそうです。

 

すすり泣きする女性と私の違いはなんだったのか、それはきっと『ラーゲリより愛を込めて』という映画に何を期待するかという根本的なところで、戦争により引き裂かれた家族(夫婦)愛の映画として臨めばきっと違っていて、あくまで『シベリア抑留』という事象は家族を引き裂いた原因であっても、この映画の主テーマではないんです。

 

製作する側もこれが事実をもとにしたものであっても伝えたかったのは引き裂かれた家族の物語であって、『シベリア抑留』というものを知らない人達に伝えることを目的とはしていないと思う。

 

私が期待したのは『シベリア抑留』というものの書物や静止画などにより得た知見が映像化されるとどうなるのかというリアルな『シベリア抑留』に期待していて、さらに書物や静止画で見たものは私のなかで想像を掻き立て拡大解釈されており、その拡大解釈された想像に対して映像がまったく追いついてこない。

そりゃそうだ映画の中で描かれた『シベリア抑留』のリアリティなんてことは制作側も観る側にとっても優先事項ではないのだから。

 

『シベリア抑留』に関して知見がなければ、純粋にこの家族愛をテーマにした映画に引き込まれるだろうし、知見があったとしても求めるものが違えばこの映画に引き込まれるのだと思います。

 

なんで、こんな風に感じたかといえば観に行く前に、妻から「『レジェンド&バタフライ』は観に行かないの?」と問われました。

legend-butterfly.com

 

「『織田信長』作品は食傷気味だし、さらにキムタクだから観るつもりないよ」

「あなたは歴史に詳しいからそう思うんだよ。私はキャスティングどうこうじゃなくて普通に観てみたい」

観終わって妻が言ってたことをしみじみと噛みしめている次第です。

 

最後に前回の投稿でジャニーズ云々ってことを書いてますけど、『二宮和也』の演技は素晴らしく、それを取り巻く演者達も素晴らしかったです。

 

そもそもリアルな『シベリア抑留』をこの映画に求めていた人はほぼいないことが高評価につながっていますからインプットしても大丈夫だと思いますけど、『シベリア抑留』についてよく知らないのであれば映画を観てからのほうが賢明かとは思います。

ja.wikipedia.org

 

ユーラシア大陸でもっとも広い国土を持つ国は今も昔も変わってません。

 

 

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