プロローグ
冬瓜って知ってますよね?
といっても中華料理のコースで出てきた『冬瓜のスープ』くらいしか思い浮かばない人も多いと思うんですけど、わたしが10年くらい前までそうだったんで勝手に世間の認識を10年前のわたしにすり合わせてますけど。
「ところがどっこい!」10数年前に鎌倉でも横浜でもない神奈川の実家の家庭菜園というかほぼ畑に自生した『冬瓜』は勝手に成長しまくり毎年のように恩恵を承っております。
はい、それがこの画像、柚子の木に絡まって成長したためにぶら下がっています。
その柚子の木も自生したものです(笑)現在どこにいるか解りませんが、自生の素(種子)を落としてくださった鳥達に感謝です。
まだ、青々とした柚子の実も確認できると思います。
収穫直後に実測したら35cm超え!?
我が家に戻って重さを測ったら6.4Kgありました。
流通価格
冒頭に書いた通り中華料理のコースでしかお目にかかったことがなく、毎年実家から自生したものをもらってくるので流通価格とかまったく気にしてなかったんですけど。
さすがに年々サイズが大きくなってきていることもあり、改めて『楽天』で検索してみると・・・
上記詳細は以下のリンクです。
item.rakuten.co.jp
びっくりしました、リンクしたものが特別高いわけでもありません、1玉3kg以上でざっくり探した結果です。
探せばたくさんあるのですが、大きい冬瓜を扱っているショップを二つだけ見てみると、やっぱかなりの値段です。
まじで凄い!?実家からもらってきたサイズなら流通価格で¥5,000超えるんじゃないでしょうか!?
今の仕事辞めて『冬瓜』農家にでもなろうかとリアルに考えてしまいます。マジで定年退職後はあるかもしれません(笑)
冬瓜とは
冬瓜はウリ科トウガン属のつる性一年草で、原産地はインドや東南アジアです。日本でもその歴史は古く、平安時代から栽培されていたといわれています。日本最古の薬物辞典『本草和名』には、「カモウリ」として掲載されており、昔から薬としての役割を担っていたようです。95%が水分である冬瓜は、体熱を下げ利尿作用があることから、現在でも薬膳料理などで重宝されています。
「とうがん」は冬の瓜と書いて「冬瓜」ですが、実際に旬を迎えるのは 7 月から 9 月の盛夏です。しかし同じウリ科の胡瓜や西瓜とは違って、冬瓜は冷暗所に置けば冬まで貯蔵が可能であり、江戸時代には秋からの食材としても活躍していたという書物も残っています。このことから、その名がつけられ、また「冬瓜」を音読みした際の「トウガ」が崩れて「トウガン」になったという説が有力なよ
うです。
本草和名
醍醐天皇に侍医・権医博士として仕えた深根輔仁により延喜年間の918年に編纂された。唐の『新修本草』を範に取り、その他漢籍医学・薬学書に書かれた薬物に倭名を当てはめ、日本での産出の有無及び産地を記している。当時の学問水準より比定の誤りなどが見られるが、平安初期以前の薬物の和名をことごとく記載しておりかつ来歴も明らかで、本拠地である中国にも無いいわゆる逸文が大量に含まれ、散逸医学文献の旧態を知る上で、また中国伝統医学の源を探る上でも貴重な資料である。また、丹波康頼の『医心方』にも引用されるなど後世の医学・博物学に影響を与えた。また、平安時代前期の国語学史の研究の上でも貴重な資料である。
冬瓜の種類
定年後は『冬瓜』農家になろうなどと思っていたものの『楽天』で売っているものと実家に自生しているものが違うような気がしてきたので調べてみると・・・
大別すると球体の『丸冬瓜』と長楕円形の『長冬瓜』があり、日本国内で流通する品種としては以下の5種類が代表的なもののようです。
- 大丸冬瓜
- 長冬瓜
- 沖縄冬瓜
- 小丸冬瓜
- ミニとうがん(姫冬瓜)
実家に自生していたのは『長冬瓜』のようですが、『長冬瓜』は熟すと冒頭画像のように表面に白粉をおび(画像では解らないと思いますが全体は細かい産毛状のものにも覆われています)、流通する際に白い粉(および産毛状のもの)を取り除くようですが、我が家で白い粉(産毛状のもの)を取り除いても『楽天』のリンクにあるような鮮やかな緑という色ではなく白みがかった緑でした。よっぽど綺麗に磨かないと鮮やかな緑というわけにはいかなそうなので『長冬瓜』と『沖縄冬瓜』の見分け方としては見た目の色のような気がします。
なお『沖縄冬瓜』といっても地域を選ばれず生産されており、流通している大型の楕円形冬瓜の主流は『沖縄冬瓜』みたいです。
『小丸冬瓜』、『ミニとうがん』、『大丸冬瓜』の見分け方ですが『ミニとうがん』は『沖縄冬瓜』のミニチュア版(1~2kg)、『大丸冬瓜』は以下、『小丸冬瓜』は『大丸冬瓜』のミニチュア版と覚えてください。
冬瓜の有効成分と効能
・利尿作用があり、高血圧に効果がありそうです
冬瓜自体95%が水分な上、カリウムを多く含み、これにはナトリウム(塩分)を排泄する役割があるので、高血圧に効果があると言えます。
・ビタミンCを含んでいます
肌の健康維持や風邪などに対する抵抗力を高めるビタミンCを含んでいます
冬瓜の主な生産地
以下は平成30年度の都道県別の出荷量上位10府県のグラフになります。
元々が暑い地域原産なので東北以西の太平洋岸の府県での生産が多いようです、グラフの府県以外でも出荷量は少なくても生産している地域もありますので興味のある方は出典元のリンクを見てください。
出典:地域特産野菜生産状況調査 確報 平成30年産地域特産野菜生産状況 年次 2018年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
沖縄が1位なのは解る気がしますが、2位愛知、3位神奈川というのは、かなり意外な気がしますが、実家に自生した理由も頷けます。
冬瓜料理
スープ
中華料理でお馴染みの冬瓜を使ったスープ、画像は横浜中華街 上海料理『三和楼』さんの夏のお料理から『カニ肉と冬瓜のスープ』カニ肉を使っているのでちょっと豪華な感じですけど見ているだけで優しそうな味が想像できます。
出典:横浜中華街 上海料理 【三和楼】-昭和37年創業の老舗です-
我が家の定番
今回は椎茸ですが他の野菜でも何ら問題ありません、また画像は豚挽肉を使っていますけど、鶏挽肉でも構いませんし、豚バラや豚切り落とし、鶏むね肉、鶏もも肉で合っても構いません。
ただ、冬瓜じたいが淡泊なので我が家の味付けはちょい濃いめ、実際濃いめにしたしたほうが良いと思いますよ。すればご飯がすすみます。数年前までは子供達はご飯のうえにガッツリかけて食べていました(笑)
好みにもよりますが、歯ごたえが残るていどの調理でも美味しいですし、ちょっと煮過ぎても美味しいです。ちょっと煮過ぎれば形はしっかりあってもそのまま飲めます(笑)
ご飯のおかずとしては濃いめの味付けがおすすめですが、中華料理ではスープなど概ね薄味の料理食材として使われてます。我が家でも冒頭のようなサイズですから中華風のスープにも使いますし、お味噌汁の具材、酢の物、煮物料理など使い勝手が良いです。
ダイエットにもおすすめ
前述した通り水分量が96%で食感がありダイエットにも適した食材ですが、これも効能にて記した通り排泄作用が強いため下痢や頻尿といった症状がある人は過度な摂り過ぎには注意が必要。
こんなのどうですか?
『冬瓜』じたいには味の主張がないので、書いていて思ったんですけど、こんな調理方法はいかがでしょう。
- 冬瓜の刺身風
薄く切って軽く湯がいた後に冷水にさらしわさび醤油で
- 冬瓜の刺身こんにゃく風
薄く切って軽く湯がいた後に冷水にさらし酢味噌で
- 冬瓜ところてん風
細くひも状に切って軽く湯がいた後に冷水にさらし酢醤油で
- 冬瓜くずきり風
細くひも状に切って軽く湯がいた後に冷水にさらし黒蜜で
上記画像はそれぞれ『冬瓜』ではなく本家画像ですけど、素材を冬瓜にするだけで想像が膨らみます。さらに『冬瓜農家』からの『冬瓜茶屋』、『冬瓜食堂』もいけんじゃない!?
上記した想像メニューは『クックパッド』、『クラシル』の『冬瓜』レシピにはありませんでした(笑)
値段を見てビックリしたので、なかなか手を伸ばしづらいかもしれませんが『小冬瓜』『姫冬瓜』なら¥500以下で買えるようなので、たまには自宅で『冬瓜』を食べてみてはいかがでしょうか?