sugarless time

甘く切ない80年代、甘くない現在の興味のあること中心に綴ります。

蜜蜂と遠雷

観終わったあとずるい映画だ!?
高揚感がおさまらないんですけど・・・

URL:https://mitsubachi-enrai-movie.jp/

 

  

 

蜜蜂と遠雷

いまさら説明するまでもないが2017年に恩田陸さんが第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞をダブル受賞した作品です、わたしはというと原作は読んでませんが、おおまかな内容は知っています、ただクラッシクはほぼ聴かないし、ピアノコンクールとか縁遠いので、いくら賞を取っていても興味が涌かなかったのだかたら仕方ない。

URL:https://www.gentosha.co.jp/book/b10300.html


 

本は読むほうなので恩田陸さんも好きな作家ですし何作かは読んでいます、お気にいりはチョコレートコスモスというか、チョコレートコスモスを読んで恩田陸さんの作品をまた読みたいと思ったので、チョコレートコスモス推しする思いはひとしおです、チョコレートコスモスの話は置いといて映画蜜蜂と遠雷です。

URL:https://www.kadokawa.co.jp/product/201101000515/

 

映画はというとネタばれになるので、ストーリーはざっくりと優勝者が後にピアニストとして大成するといわれる若手ピアニストの登竜門である芳ヶ江国際ピアノコンクールを通して、4人のピアニストをドキュメンタリータッチで描く作品、原作も知らないので演者さんについての感想が中心です。

 

出演

松岡茉優さん

お気に入りの若手女優です、引き出しの多い女優さんですよね、バラエティ番組のアシスタントもそつなくこなすし、勝手にふるえてろ万引き家族大河ドラマでは真田丸では主人公真田信繁(幸村)の慎ましい正室を演じるなどなど色んな顔を見せてくれます(””あまちゃん”とか“おはスタ”とかの芸歴が遥かに霞む活躍です)、この映画でも様々な表情を見せています、作品を観終わったあと、この映画は松岡さんのために書き下ろしたんじゃないかなと思うほどの存在感、さらに好きになりました。

 

森崎ウィンさん

普通は才能があって、格好良いエリートって主人公の対極にあって主人公を引き立てるためのヒールってのが凡人の考えるとこなんだけど、そうならなずに存在感があるのは森崎ウィンさんの個性なのか原作の素晴らしさなのか、原作を知らないゆえに、やっぱスピルバーグに認められるってこういうことなんだね。

 

松坂桃李さん

家庭を持ち、サラリーマンをしながらコンクールに望むって役どころなんだけど、こういう真面目そうな役が本当は合ってるんじゃないかなと改めて思いましたね。

そういえば初めて松坂さんのシチューのCMを見たとき凄く違和感を感じてたんだけど、最近感じなくなってきたのも納得。

音楽(ピアノ)が生活の中心になっているライバル達への反骨心、嫉妬心の入り混じった感情がストレートに伝わってきました。

 

鈴鹿央士さん

芸術を題材にした作品によく出てくる独特の感性を持った役ですね、どこまで原作に寄せてるかってところで判断するしかないので演者として難しかったと思いますが、独特な完成を持った役としてはちゃんと成立させていました、逆に独特の完成を持った役だから彼の俳優としては資質とか未知数な感じもしました(笑)

 

斉藤由貴さん

斉藤由貴さんは主要な役どころなんですけど、わたしが持っている彼女のイメージのせいなんでしょうけど歳相応な役なんですけど若々しく感じてしまいました。わたしの中ではいつまでも清純なアイドルです。

 

他の出演者さん

他にも個別に書きたいくらいですが、片桐はいりさんの使い方、使われ方も印象に残ります、平田満さんが醸し出す温かい空気、加賀丈史さんの圧倒的な存在感はこの映画に絶妙のアクセントをくわえていました。

 

もうまとめ

4人のピアニストの背景やキャラクター性を織り交ぜながら、たんたんと進んでいくコンクール、一次予選、二次予選、最終予選を通してそれぞれに成長していくんだけど、それもたんたんと進んでいく感じで、観る側もたんたんと観ているんだけど、そこに退屈な感じは全くないんですよね。


そして最終予選での成長した演者たちの指の動きや表情、それに重なるクラッシク音楽、なぜか松岡さん演じる亜夜の演奏シーンでは力が入ってしまいました。
これは映画なのかコンサートなのか、ちゃんとした脚本はあったのか、原作とどこまで違うのかと、知りたいというたくさんの欲求が頭を巡っています。


おまけ

カデンツという初めて見聞きする言葉、なんとなく映画を観ていれば言葉の意味は解ってくるんだけど、字幕でよいので説明出して欲しかったです。