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甘く切ない80年代、甘くない現在の興味のあること中心に綴ります。

2022年大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に期待するもの

 

2020年11月20日に2022年大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主な出演者が出揃いました。

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出典:【11.16~20】5日間連続出演者発表! 2022年 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」 2022年 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」|会見動画 |NHK_PR|NHKオンライン

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主人公鎌倉幕府第二代執権『北条義時』役には『小栗旬』さんについては早々に発表がありましたが、その他の配役についてはだいぶ待たされて感がありましたが、個人的にはとくに驚きもなく概ね『三谷幸喜』さんらしい配役になったと感じています。

 

鎌倉殿の13人とは

平家隆盛の世、北条義時は伊豆の弱小豪族の次男坊に過ぎなかった。だが流罪人・源頼朝と姉・政子の結婚をきっかけに、運命の歯車は回り始める。
 1180年、頼朝は関東武士団を結集し平家に反旗を翻した。北条一門はこの無謀な大博打に乗った。
頼朝第一の側近となった義時は決死の政治工作を行い、遂には平家一門を打ち破る。
 幕府を開き将軍となった頼朝。だがその絶頂のとき、彼は謎の死を遂げた。偉大な父を超えようともがき苦しむ二代将軍・頼家。 “飾り” に徹して命をつなごうとする三代将軍・実朝。将軍の首は義時と御家人たちの間のパワーゲームの中で挿げ替えられていく。

義時は、二人の将軍の叔父として懸命に幕府の舵を取る。源氏の正統が途絶えたとき、北条氏は幕府の頂点にいた。都では後鳥羽上皇が義時討伐の兵を挙げる。武家政権の命運を賭け、義時は最後の決戦に挑んだ──。

「鎌倉殿」とは鎌倉幕府将軍のこと。頼朝の天下取りは十三人の家臣団が支えていた。頼朝の死後、彼らは激しい内部抗争を繰り広げるが、その中で最後まで生き残り、遂に権力を手中に収めたのが、十三人中もっとも若かった北条義時である。

出典:2022年 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」三谷幸喜が贈る予測不能エンターテインメント! |NHK_PR|NHKオンライン

 

舞台となる時代は平安時代末期から鎌倉時代初期になります。

『鎌倉殿の13人』は大河ドラマとしては61作目となるのですが、調べてみると同時代を描いた大河ドラマとしては過去に5作品しかありません。

その5作品は以下の通りです。

 

年度 タイトル 主演 平均視聴率
1966 4 源義経 尾上菊之助 23.50%
1979 17 草燃える 石坂浩二岩下志麻 26.30%
1993 32 炎立つ 渡辺謙村上弘明 17.70%
2005 44 源義経 滝沢秀明 19.40%
2012 51 平清盛 松山ケンイチ 12.00%

※視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ

 

5作品を平安時代末期から鎌倉時代初期でくくりましたが、今回の『鎌倉殿の13人』が時代的に最も近い作品はというと1979年の『草燃える』になります。

この『草燃える』ですが私が初めて初回から最終回まで観た『大河ドラマ』でもあります。まだ小学生だったのですが、父が『大河ドラマ』が好きで日曜の夜8時からはテレビの画面は必ずNHK。『大河ドラマ』に興味があるわけもない普通の小学生はいつもその時間はテレビを観る以外のことで時間を費やしていたんですけど、1979年の『草燃える』だけはなぜかガッチリ観てました。

1978年『黄金の日々』、1980年『おんな太閤記』もあまり記憶がなく、1987年『独眼竜政宗』で再び大河ドラマに釘付けになるのですけど、とにかく『草燃える』は今も忘れられない作品になっています。

 

『鎌倉殿の13人』の配役もひと通り決まったこともあり、時代的には重なる『草燃える』との主な配役について比較してみましょう。

草燃える』の主人公は『源頼朝』もしくは『北条政子』、『鎌倉殿の13人』は『北条義時』ですが比較は順不同です。

人物 草燃える(1979) 鎌倉殿の13人(2022)
源頼朝 石坂浩二 大泉洋
源義経 国広富之 菅田将暉
源頼家 郷ひろみ 金子大地
大姫 池上季実子 南沙良
北条政子 岩下志麻 小池栄子
北条義時 松平健 小栗旬
北条時政 金田龍之介 坂東彌十郎
北条宗時 中山仁 片岡愛之助
牧の方 大谷直子 宮沢りえ
平清盛 金子信雄 松平健
平宗盛 西田健 小泉孝太郎
比企能員 佐藤慶 佐藤二朗
三浦義村 藤岡弘 山本耕史
梶原景時 江原真二朗 中村獅童
畠山重忠 森次晃嗣 中川大志

草燃える』の出演者については若い人に馴染みのある人はほぼいないと思いますが、『石坂浩二』さん、『岩下志麻』さん、『郷ひろみ』さん、『松平健』さん、『藤岡弘』さんあたりは名前くらい知っていると思います。

『鎌倉殿の13人』で主人公となる『小栗旬』さん演じる『北条義時』を『草燃える』で演じた『松平健』さんが、今回は『平清盛』というのも興味深いですね。

 

物語的には鎌倉幕府の主権が源氏から北条氏へ変わるところが重要なポイントとなると思うのですが、今回の配役で決まっていないのが鎌倉幕府最後の将軍『源実朝』と甥であり将軍を殺害した2代将軍『源頼家』の子『公暁』、重要とも思える配役はジャニーズとアミューズで調整中なんでしょうかね(笑)今後注目して行きたいところです。

 

決定している役柄として気になるのは『草燃える』で強烈に印象に残った『岩下志麻』さんが演じた『北条政子』と『佐藤慶』さんが演じた『比企能員』。

 

今回は『北条政子』に『小池栄子』さん、『比企能員』に『佐藤二朗』さん、『北条政子』といえば恐妻のイメージがあるので『小池栄子』さんは合っているような気がするのですが、『草燃える』における『比企能員』は策謀家のイメージ『佐藤二朗』さんとは相反するイメージなのでここにも注目したいところです。

 

比企能員』といってもほとんどの人に馴染みがないと思いますが、簡単に説明すると鎌倉幕府2代将軍『源頼家』の乳母父であり、『比企能員』の娘が『源頼家』の側室となり嫡子を生んだことから権勢を強めたゆえに北条家と対立し滅亡。

もう少し詳しくはウィキペディアでご確認ください。

ja.wikipedia.org

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歴史に関しては読んでる本も多いですし世間一般と比較すると知識的にはあると自負しています。

ゆえに大河ドラマが所詮ドラマとは解っていても史実や時代考証的におかしなものにはちょっと辟易してしまいます。

現在放送中の『麒麟がくる』についてもドラマとして強弱を付けるという意味で多少の違和感は許容するのですが、ここにきてちょっとやりすぎ感が・・・

それでも時代が比較的に馴染みがある戦国時代ですから『麒麟がくる』では史実に目をそむけるようなことはないのですけど、2022年は戦国時代に比べたら世間的に馴染みが薄い時代、それに『三谷幸喜』さんの脚本ということで、かなり自由にやるような気がしてなりません。

 

大河ドラマはドラマであってエンターテイメントですから史実に忠実にあるべきとは思いませんが、それでも昔は大河ドラマというのは史実や歴史というものへの入り口であった気がするんですけど、最近はその傾向が薄れてきているようで心配です。

 

三谷幸喜』さんは過去に2回大河ドラマの脚本を手掛けています。最初は2004年の『新選組!』、そして2016年には好評だった『真田丸』ですが、いずれも賛否両論の評価となっています。

三谷幸喜』さんが手がける映画の世界は好きですが、それをそのまま大河ドラマにもってこられるとコアな大河ドラマファンとしては受け入れがたいものがあり、悪い言い方になりますが大河ドラマで遊んでいるように感じてならないのです。これは私に限らず賛否両論の否定する層の反応でもあるんですよね。

 

NHKが新たな視聴者獲得のために『三谷幸喜』さんを起用するのも解らなくもないのですが、新たな視聴者というのはテレビ離れをしていく層であり、コアな大河ドラマファンというのはテレビ離れをしにくい視聴者だと思うんですね。

 

ですから『鎌倉殿の13人』に期待するのは『三谷幸喜』さんの世界をそのまま大河ドラマに持ち込むのでなくコアな大河ドラマファンも、新たな視聴者も楽しめる才能もない一般人なので抽象的な表現しか出来ませんが新たな歴史エンターテイメントとしての大河ドラマとなって欲しいし、そういうことが出来る人だとも思っていますので今度こそは期待したいという思いがあります。

 

でも、嫌いというより好きな役者さんですが『大泉洋』さんが『源頼朝』役ですから過去2回と同じようになってしまう気配がしまくってますけど(笑)


2022年大河ドラマの前に来年2021年大河ドラマ『青天を衝け』についてもちょっとだけ触れておきます。とにかくその扱いが『鎌倉殿の13人』に比べて酷いもんだなと思っていたら11月26日に第2弾となる出演者発表がありました。

www6.nhk.or.jp

こちらの出演者については興味がありましたが、NHKの扱いも『鎌倉殿の13人』に比べると酷いし、さらにメディアの扱いは輪をかけて酷いもんだなと思うのですが、正直なところ仕方ないですね、だって私もドラマそのものに興味ないですから(汗)

 

最後に観ていない方は2022年までに『草燃える』の重厚さも是非ご覧ください。 

 

 

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