2021-22 WEリーグは全日程を5月に終え、6月7日には『WEリーグアウォーズ』も終え、公式行事は全て終了しました。
WEリーグ初年度(2021-22)シーズンはプロ化初年度としては興行的にはとても順風満帆な出だしとは言い難いものでしたが、2022-23シーズンに向けて各チームは始動しはじめています。
6月22日に2022年10月22日に開幕し2023年6月11日に終了する2022-23シーズン大会概要も公式発表されています。
7月8日にはリーグ戦に先立って実施される『WEリーグカップ』大会要項も発表されています。
WEリーグ 2021-22データ
WEリーグ初年度(2021-22)の結果と各種データを以下を参照。
勝敗表
順位 | チーム | 勝点 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 差 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 神戸 | 50 | 16 | 2 | 2 | 35 | 9 | 26 |
2 | 浦和 | 42 | 13 | 3 | 4 | 40 | 24 | 16 |
3 | ベレーザ | 34 | 10 | 4 | 6 | 32 | 18 | 14 |
4 | 市原 | 34 | 9 | 7 | 4 | 26 | 18 | 8 |
5 | 仙台 | 31 | 9 | 4 | 7 | 25 | 16 | 9 |
6 | 広島 | 25 | 7 | 4 | 9 | 24 | 26 | -2 |
7 | 長野 | 21 | 5 | 6 | 9 | 15 | 24 | -9 |
8 | 新潟 | 19 | 4 | 7 | 9 | 20 | 30 | -10 |
9 | 大宮 | 18 | 3 | 9 | 8 | 17 | 31 | -14 |
10 | ノジマ | 13 | 2 | 7 | 11 | 13 | 31 | -18 |
11 | ちふれ | 13 | 2 | 7 | 11 | 13 | 33 | -20 |
シュート/被シュート
各チームのシュート数/被シュート数は以下の通り、ともにトップの『日テレベレーザ』が勝点では3位、ともに3位の『INAC神戸』が初年度チャンピオンという結果になりましたが、『日テレベレーザ』が被シュート数が少ないわりに失点が多い、これは『浦和』にも言えることで、失点が一桁台だった『INAC神戸』がいかに粘り強く守れていたかと比較すると対象的です。
またシュート数で圧倒している『日テレベレーザ』の得点数は3位というのも目を引く結果となっています。
『ちふれ』ですが、WEリーグ開幕前の『なでしこリーグ2部2020』では2位、同じく『なでしこリーグ2部』からWEリーグに参入した『長野』は『なでしこリーグ2部2020』は5位でしたが、戦力的にみて新たにチームを立ち上げた『大宮』、『広島』よりも厳しく私的にはWEリーグ初年度は『ちふれ』が他チームの草刈り場になるのではと予想してましたが、その通りとなりました。
試合を見ていないのでデータからしか読み取ることができませんが、順位同様にシュート数/被シュート数、得点/失点と順位相応の結果だったと思えます。
但し、Twitterなどを見てると『ノジマステラ』よりはよっぽど良いサッカーをしてるなんて投稿もちらほら見ましたし、『ベレーザ』に勝ったり、『浦和』、『INAC神戸』と引き分けたりと残留争いなどありませんが『ノジマステラ』の最下位だけは回避して欲しかったノジマサポとしては『ちふれ』の思いもしない健闘ぶりにヒヤヒヤしたものです。
結果は得失点差で『ノジマステラ』10位、『ちふれ』11位となりましたが、『ノジマステラ』の酷い戦いぶりをみていたし、『ちふれ』の上位陣との戦いぶりを知ると、前述したTwitterの話の通り良いサッカーを出来ていたのかなと思ったりします。
シュート数
順位 | チーム | シュート数 | 平均 |
---|---|---|---|
1 | ベレーザ | 318 | 15.9 |
2 | 浦和 | 259 | 12.95 |
3 | 神戸 | 223 | 11.15 |
4 | 市原 | 196 | 9.8 |
5 | 広島 | 188 | 9.4 |
6 | 仙台 | 179 | 8.95 |
7 | 新潟 | 178 | 8.9 |
8 | ノジマ | 148 | 7.4 |
9 | ちふれ | 147 | 7.35 |
10 | 大宮 | 147 | 7.35 |
11 | 長野 | 140 | 7 |
被シュート数
順位 | チーム | 被シュート数 | 平均 |
---|---|---|---|
1 | ベレーザ | 131 | 6.55 |
2 | 浦和 | 139 | 6.95 |
3 | 神戸 | 161 | 8.05 |
4 | 長野 | 180 | 9 |
5 | 仙台 | 191 | 9.55 |
6 | 市原 | 201 | 10.05 |
7 | 広島 | 203 | 10.15 |
8 | 新潟 | 225 | 11.25 |
9 | 大宮 | 227 | 11.35 |
10 | ちふれ | 230 | 11.5 |
11 | ノジマ | 232 | 11.6 |
入場者数
順位 | チーム | 入場者数 | 平均 |
---|---|---|---|
1 | 神戸 | 31584 | 3158.4 |
2 | 大宮 | 22788 | 2278.8 |
3 | 浦和 | 21324 | 2132.4 |
4 | ベレーザ | 16880 | 1688 |
5 | 市原 | 13699 | 1369.9 |
6 | 広島 | 12330 | 1233 |
7 | 長野 | 11750 | 1175 |
8 | 仙台 | 11733 | 1173.3 |
9 | ちふれ | 10385 | 1038.5 |
10 | 新潟 | 9573 | 957.3 |
11 | ノジマ | 9555 | 955.5 |
当初1試合平均5,000人を目標に掲げましたが、1試合あたりの入場者数がトップの『INC神戸』でさえ3,000人を超えたていど、『ノジマ』と『新潟』は1,000人にも達しませんでした。
『新潟』については解りませんが、『ノジマ』に関しては勝てないし、やってるサッカーも魅力に欠けるものだったので仕方ない気がします。
他では新規にチームを立ち上げた『大宮』の健闘が目を引きますね、男子チームの不甲斐なさへの反動とかもあるかもしれませんけど、それは冗談で地域一体となって盛り上げているように感じます。
『ちふれ』はどうなのかというと『新潟』、『ノジマ』というなでしこリーグ1部からの参入組よりは上回りましたから、埼玉県に3チームが乱立したなかで相応の営業努力をされたのかと思います。
埼玉といっても都心部(さいたま市(大宮、浦和))と『ちふれ』がホームタウンとする『狭山市』、『飯能市』、『日高市』、『熊谷市』とでは地域的に分かれるような気がしますけど、営業的には頑張ったように感じます。
チーム編成
ここからが本題、全11回に分けてWEリーグ所属各チームの2022-23シーズンに向けてのチーム編成(移籍情報)をまとめていっている第8回になります。
出典:ちふれASエルフェン埼玉 クラブプロフィール | WEリーグ | Women Empowerment League
ここまでチーム編成紹介は以下のとおりですが、追加情報があれば随時更新します。
第8回は『ちふれASエルフィン埼玉』編、前述の第1回、第2回は多少身贔屓てきなところもありましたが、原則チーム編成が進んでいるところを優先していますので、あしからずです。
情報に関しての順序は順不同、編成が進んでいるチームから掲載していく予定です。
監督
『半田悦子』さんが1年で退任されてます。ライセンスもS級を持ってますし、前述したとおり他チームに比べて戦力的に厳しいなか、前述したようにTwitterでは良いサッカーをしてるとも見聞きしたのでちょっと意外でした。
代わって2022-23シーズンの監督に就任されたのは下記の通りです。
リンクを見ていただければいいのですが、直近では以下の経歴になります。
2008-2011:JAPANサッカーカレッジレディース 監督
2008-2011:JFAナショナルトレセンコーチ(北信越担当)
2012-19:日ノ本学園高等学校サッカー部 監督
2020-22:ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ監督兼アカデミーダイレクター
リンクではS級ライセンスは取得見込みとなっています。
上記経歴を見る限り女子サッカー指導者としてはまさにエリートといっても過言ではない感じですね。
契約更新選手
監督は前述のとおりで、選手の方ですが以下が契約更新した選手一覧になります。
※前年成績はWEリーグ戦のみ、加入選手、退団選手も同じ
ポジション | 名前 | 生年月日 | 身長 | 体重 | 出身地 | 前年成績 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
GK | 浅野 菜摘 | 1997/4/14 | 175 | 65 | 神奈川 | 17試合 | ・ |
・ | 船田 麻友 | 1990/11/9 | 166 | 64 | 東京 | 3試合 | ・ |
・ | 今井 佑香 | 2000/5/26 | 165 | 62 | 東京 | 0試合 | 特別指定 |
・ | 小野 未織 | 2003/7/17 | 166 | 57 | 愛知 | 0試合 | ・ |
DF | 木下 栞 | 1992/8/17 | 166 | 54 | 大坂 | 19試合 | ・ |
・ | 松久保 明梨 | 1996/8/25 | 164 | 55 | 神奈川 | 17試合 | ・ |
・ | 橋沼 真帆 | 1997/9/9 | 161 | 55 | 宮城 | 0試合 | ・ |
・ | 浅田 真理奈 | 1998/12/26 | 164 | 55 | 埼玉 | 0試合 | ・ |
・ | 岸 みのり | 1994/10/14 | 169 | 61 | 東京 | 20試合 | ・ |
・ | 小島 美玖 | 1996/8/30 | 162 | 55 | 北海道 | 0試合 | ・ |
・ | 山片 瞳 | 2003/9/1 | 167 | 50 | 東京 | 0試合 | ・ |
・ | 佐久間 未稀 | 1999/8/10 | 159 | 51 | 神奈川 | 0試合 | ・ |
・ | 金平 莉紗 | 1999/5/21 | 165 | 53 | 岡山 | 6試合 | ・ |
・ | 塚本 奈緒 | 1999/11/29 | 157 | 49 | 東京 | 0試合 | ・ |
・ | 又吉 果奈 | 1994/11/30 | 163 | 54 | 東京 | 12試合 | ・ |
MF | 瀬戸口 梢 | 1991/11/30 | 154 | 50 | 鹿児島 | 19試合 | ・ |
・ | 瀬野 有希 | 1996/12/30 | 168 | 64 | 埼玉 | 15試合1得点 | ・ |
・ | 山本 絵美 | 1982/3/9 | 157 | 51 | 神奈川 | 10試合 | ・ |
・ | 加藤 千佳 | 1994/2/28 | 153 | 47 | 埼玉 | 20試合1得点 | ・ |
・ | 小田 千尋 | 2004/1/23 | 162 | 52 | 埼玉 | 0試合 | ・ |
・ | 松井 彩乃 | 1996/11/1 | 163 | 57 | 群馬 | 0試合 | ・ |
・ | 中村 ゆしか | 1992/8/21 | 156 | 50 | 東京 | 17試合1得点 | ・ |
・ | 吉田 莉胡 | 2002/6/18 | 165 | 48 | 埼玉 | 20試合4得点 | ・ |
・ | 小松 愛 | 2004/5/21 | 163 | 55 | 埼玉 | 0試合 | 2種 |
・ | 唐橋 万結 | 1999/8/4 | 165 | 54 | 東京 | 7試合 | ・ |
・ | 祐村 ひかる | 1997/10/18 | 162 | 54 | 大坂 | 19試合3得点 | ・ |
・ | 三浦 桃 | 1996/11/23 | 165 | 52 | 愛知 | 10試合2得点 | ・ |
・ | 鈴木 千尋 | 1997/4/25 | 155 | 49 | 静岡 | 7試合 | ・ |
FW | 河野 朱里 | 1996/12/16 | 160 | 56 | 静岡 | 15試合1得点 | ・ |
・ | サリナ ボールデン | 1996/6/30 | 173 | 67 | フィリピン | 9試合 | ・ |
・ | 荒川 恵理子 | 1979/10/30 | 166 | 57 | 東京 | 6試合 | ・ |
・ | 西川 明花 | 1992/4/22 | 166 | 55 | 北海道 | 8試合 | ・ |
現時点で2021-22シーズン契約選手の動向は確定しています。
移籍選手
IN
なし
OUT
ポジション | 名前 | 内容 | 次所属 | 前年成績 |
---|---|---|---|---|
MF | 橘 麗衣 | 退団 | - | 6試合 |
MF | 西山 裕香 | 退団 | - | 0試合 |
FW | 山本 菜桜美 | 移籍 | 大和S | 8試合 |
まとめ
監督はこれまでシニア年代の経験はありませんが、育成年代のエリート街道といってもいい経歴だけに今後の日本女子サッカー界、強いては女性指導者という意味でも注目に値する良い結果を期待したいですね。
監督の手腕には期待したいのですけど、加入選手もなくWEリーグ初年度での結果をふまえてのチーム編成とは言い難い感じになってます。
ただ『荒川 恵理子』選手といった超ベテランから中堅、若手とバランスのとれた編成になってますので、監督の手腕もさることながら若い選手にとっては良い環境ですし、彼女らが今後チームの中心となりえる魅力もあるように感じます。
その中で私がとくに注目したいのが『吉田莉胡』選手、初年度は2種登録ながら全試合出場、チーム最多得点と今年もさらなる活躍を期待したい選手。
今年正式にプロ契約も締結しました、U-20トレーニングキャンプにも召集されてます。
追加発表があるかもしれませんので解り次第更新していきます。
次回は未定、編成が進んでいるところを優先していきます。
おまけ
現時点(7月12日)で未掲載のチームもほぼほぼ編成が終わりに近づきつつありますが、以下の有力選手の契約更新や去就に関しての情報がありません。
ポジション | 名前 | 所属(前所属含む) | 備考 |
---|---|---|---|
DF | 南 萌華 | 浦和 | 退団 |
MF | 川村 優理 | 新潟 | 未更新 |
・ | 阪口 夢穂 | 大宮 | 退団 |
・ | 中島 依美 | 神戸 | 退団 |
以上