sugarless time

甘く切ない80年代、甘くない現在の興味のあること中心に綴ります。

相模原ギオンスタジアムというハンデと新スタジアム構想

 

出典:SC相模原

 

www.sugarless-time.com

 

上記記事で3月5日に再開したWEリーグ、ノジマステラ神奈川相模原のホームゲームの入場者が605人だったことを書いてますが、前日の3月4日はJ3リーグ開幕戦でSC相模原のホームゲームが同じ『相模原ギオンスタジアム』で行われています。

こちらの入場者数は3,398人、ノジマステラの6倍近い数字ですが、J3リーグ開幕戦の入場者数としては以下の通り全10試合で上から7番目、下から4番目の数字でした。

  • 鹿児島-FC大阪:5,999人
  • 北九州ー岐阜:5,275人
  • 今治ー福島:5,424人
  • 奈良ー松本:4,808人
  • 愛媛:岩手:3,961人
  • 琉球ー八戸:3,693人
  • 相模原-鳥取:3,398人
  • 讃岐ー沼津:3,216人
  • YS横浜ー富山:1,468人
  • 宮崎ー長野:1,616人

神奈川県にJリーグチームが多数あるにしても、神奈川県の人口を考えると寂しい数字です。

 

その原因は何かと言ったら、私も何度もノジマステラの試合を観にいってますが、『相模原ギオンスタジアム』というスタジアムにかなりの原因があると思っています。

a-stadium.jpn.org

収容人数こそ15,000人(芝生席で約9.000、座席は約6,000)ですが、とにかくアクセスが悪い。

最も近いのがJR『原当麻』駅で徒歩20分くらいですが、そもそも『原当麻』駅じたいがJR相模線という通勤・通学以外で利用する人はいないんじゃないかという路線。

原当麻』は現在無人駅となっており、JR東日本が発表した2021年の1日の平均乗車人員は4,122人という具合。

www.jreast.co.jp

 

JR横浜線小田急線を利用する場合はいずれもバスで20分以上、下車後徒歩という具合、だったら車の場合はというと(私が行くときはいつも車)、駐車場は『ギオンスタジアム』専用ではなく『相模原麻溝公園』の駐車場となり、スタジアム以外の施設利用者も使用するうえに絶対数が少なく、収容人数15,000人を埋めれるようなインフラが整っていないのである。

出典:Google マップ

 

ちょっと話がずれていますが、アクセスが悪いということは新規顧客の呼び込みにはまったく適していない環境にあるということ。

そうとう気合が入ってないと行く気にはならないと思います。

 

アクセスの悪さを含め、収容人数15,000人の内訳にも問題がある。

内訳は前述した通りだが、SC相模原にとってはこれからステップアップしていくのにクリアしていかなければならない問題がある。

それがJリーグスタジアム基準。

 

以下はJリーグスタジアム基準[2022年度用]から抜粋、小さくて見難いと思うので簡単に文字におこしておきます。

J1は15,000人以上、J2は10,000人以上(芝生席は観客先とはみなされない)

椅子席で、J1は10,000席以上、J2は8,000席以上の座席があること(ベンチシートは1席あたりの幅を45cm以上とする)

J3は原則として5,000人以上(メインスタンドに椅子席があること、なお、芝生席は、安全性等についてJリーグが検査し、特段の支障がないと認められる場合には、観客席とみなすことができる)

出典:Jリーグスタジアム基準[2022年度用]

 

全国的には知らない人が多いと思いますが、実はSC相模原を中心に相模原市をホームとする以下のチームによる多機能型複合スタジアム建設の署名活動が行われていました。

www.scsagamihara.com

 

署名活動は既に終了しており、その数は10万を超え2年前に相模原市長に提出されています。

www.townnews.co.jp

 

新スタジアムの建設候補地となっているのはJR横浜線相模原駅北口の下図の赤網掛部分、米軍の総合補給処廠の一部返還地域になる。

 

あくまで候補地であり、スタジアム計画については他の土地利用案も含め現在も検討中の段階だ。

www.sokeinp.com

上のリンクは今年(2023年1月)に行われた直近の会議のものになります。

最新回を含め、過去の会議内容は以下の相模原市公式ホームページで閲覧できます。

www.city.sagamihara.kanagawa.jp

 

個人的にはタイトル通り『相模原ギオンスタジアム』の立地についてはハンデでしかないことに変わりはない。

ただし、新たなスタジアム建設が必要かというと懐疑的です。

 

少子高齢化が加速して税収も減ることは誰もが解ることだし、箱モノを作ってしまえばそれを維持していくにもお金がかかる。

 

相模原ギオンスタジアム』よりは立地条件はいいが、比較すると良いだけで特別良いわけでもない。

 

相模原市内なら小田急相模大野駅周辺とか橋本駅周辺とかなら集客も見込めると思うが、相模原駅周辺というのは微妙な感じがする。

橋本駅はJR横浜線京王線、そしていずれはリニア中央新幹線の駅もできる予定

 

いずれにせよ相模原市民でもないし、相模原駅近隣に住んでいるわけでもないから客観的に考えると懐疑的にならざるをえない。

 

と夢も希望もない客観論はあるものの、比較的に身近なところで『湘南ベルマーレ』というクラブを見てきて感じるのは、サッカークラブというもの、そして(専用でなくとも)サッカースタジアムというものは性別、年齢を問わず、人と人とを繋げ、週末のスタジアムだけではなく地域全体を活性化させる力を持っているということ、相模原市民ではないので地域性とか解りませんけど、スタジアムが出来ることによる経済効果もさることながら、性別、年齢を問わずスタジアムを通して人と人を繋げていけたら、それは未来にも繋がる大きな財産になり得るのではないかという気もします。

 

昭和から平成、そして令和となり人は繋がってなくても一人で楽しめるものが多くなりましたけど、どこかで人と人とが繋がることを求めている人も相応数いると思うんですよね。

 

そんな人達が集まって人前も憚らず大声を出したり、笑ったり、喜んだり、時には泣いたりといった感情を共有できる場所があってもいいと思います。

 

スタジアムという場所を通して、人としても地域としても今までなかったり気づかなかったりしたパワーを生み出せるのではないかなとも思っています。

それはもちろん自治体に多くのものをもたらすと思うのですが・・・

 

身近なところで実際にこの目でみてきた『湘南ベルマーレ』を例にしましたけど、他にもJリーグには地域に根差し愛されるクラブが数多あります。

30周年を迎えたJリーグ、開幕時に掲げた『百年構想』は着実に根付いていってます。

 

相模原駅北口地区土地利用計画どうなるのかしばらくウォッチしていきます。

 

 

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