sugarless time

甘く切ない80年代、甘くない現在の興味のあること中心に綴ります。

Jリーグ秋春制導入と学校制度について考えてみた。

 

Jリーグ秋春制導入は以前から議論されているが、Jリーグスタートから節目のの30年を目前の2022年も当初の春秋制を継続している。

 

 

あえて今回色んなところで議論されているJリーグ秋春制導入について書こうと思ったかというと、2021年に開幕したWEリーグは秋春制を導入しているのだが、ウインターブレイク中の2022年1月にそこそこ応援している『ノジマステラ神奈川相模原』公式ニュースで(春秋制に慣れたものからすると)驚くべき発表がありました。

stellakanagawa.nojima.co.jp

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なぜ驚きなのか、そもそもウインターブレイクが解らない人もいると思うので、簡単に説明するとWEリーグは秋にスタートして全22節ある前半戦11節(1節~11節)を2021年12月に終え(5月に振替の試合あり)、後半戦の11節(12節~22節)は2022年3月にスタートしてこの5月に全日程を終えています。

 

すなわち2021年12月~2022年3月まで中断期間(長すぎるウインターブレイク)だったのです。

 

11節~12節の間は3カ月あり、その間に2022年3月に高校/大学を卒業予定の3名が加入して11節~22節では試合にも出場しています。

 

Jリーグは春秋制なので3月に高校/大学を卒業予定の選手はシーズン開幕に合わせてチームに合流するのですが、秋春制のWEリーグは(長いウインターブレイクがあったとはいえ)シーズン途中で合流しているのです。

Jリーグの春秋制に30年馴染んできたものからすると驚きでした。

 

Jリーグが秋春制になったとしてもチーム数も多いので日程的にWEリーグほど長期間の中断期間は設けられないでしょうけど、シーズン途中で新卒入団ということが起こり得ることに改めて驚いたわけです。

 

Jリーグが秋春制導入するメリットとしてもっとも大きいものに選手の海外移籍があります。

これは欧州主要リーグが秋春制を導入していることから、それに合わせることで日本選手の海外移籍、外国籍選手のJリーグ移籍がスムーズになることが挙げられます。

 

そこで思ったのはそもそも欧州主要リーグはなぜ秋春制なのかということ、サッカーはハードなスポーツなので最高なパフォーマンスを発揮するうえで夏場に試合することはナンセンスというのが今までの一般的な考え方であったと思うのですが、それ以外にも理由があるのではと思っていたところに『ノジマステラ神奈川相模原』のニュース、そう学校制度も関係しているのでは・・・というのが今回のテーマです。

 

世界の主要リーグランキングは色んなところで発表されてますが、いつも拝見しているIppon-sanの下のリンクが参考になります。

www.ippo-san.com

トップ5(5大リーグ)は上記リンクにもあるように以下の通り、

6位以下はサイトによって多少前後はあるものの以下の国々のリーグがランクインしています。

上記参考 ⇒ Top 50 Football Leagues in The World Ranking in 2022

 

上記の5大リーグと6位以下の主要リーグの学校制度(入学月)はどうなっているかというのが以下の表になります。

入学月
2月 ブラジル
3月 アルゼンチン
4月 日本
8月 ドイツ、メキシコ
9月 イギリス、イタリア、スペイン、フランス、
オランダ、ベルギー、アメリカ、ロシア、トルコ

アメリカは地域によって異なります。

イングランドスコットランドはイギリスになります。

 

卒業月ですが8月、9月入学の諸外国は6月、7月が卒業月となっているところが多いようです。

 

上表にあるように秋春制を導入している主要リーグは学校制度も秋(夏)スタートがほとんどであることが解ると思います。

 

日本では学業ありきという考え方が浸透していて学校を卒業してから次のステージというのが一般的な考え方なので今の春秋制は学校制度と繋がってます。

 

欧州主要リーグを持つ国々などは学業とスポーツは別物、スポーツはスポーツ、学業は学業というのが一般的で、身近なところでいうとJリーグでも各チームの下部組織(優秀な選手はトップチーム登録)に所属し、サッカーとは関係ないところでは普通に高校に通ってることを想像してもらえればいいと思います。

 

ただ、学生である限りは二足のわらじ状態というのは日本も諸外国も同じなので、春秋制秋春制は各国の学校制度が少なからず影響していると思います。

 

6月、7月卒業で秋春制なら、卒業後チームに合流して秋の開幕を迎える。

そういう流れが自然なように思えます。

 

日本の3月卒業で秋春制だとWEリーグはウインターブレイクが長いことでスムーズにチームに合流し易い状況ですが、Jリーグだとクラブ指定選手登録ならまだしも、新たに加入となると佳境を迎えているシーズン途中なのですぐに出場はままならず、代わりに秋の開幕まで十分な準備は出来ますが、短いサッカー人生の中で半年余りを費やしてしまうことになります。

 

Jリーグが秋春制を導入できない要因としては地域的に冬場にホームゲーム、練習さえままならない地域があることが挙げられます。

 

またそれとは別に30年前のJリーグ開幕時に新規顧客開拓の観点から選手ファーストではなく寒い冬場の観戦を避けるという観客ファーストというところからスタートしています。

 

もちろんこれらが大きな要因なのですが、日本の学校制度も考えると、秋春制より春秋制のほうがベターのような気がします。

 

ただ、海外移籍を目指すレベルの選手や、サッカー日本代表の強化においては欧州移籍がし易い秋春制のほうがベストとは思いますし、Jリーグ開幕前は日本サッカー界にとって最も権威のある大会であった『天皇杯』が軽んじられてる現状を変えるには秋春制導入が最も効果的な対応ではあると思うんですけど、秋春制導入には乗り越えなければいけないハードルがいくつもあり、その中に学校制度も含まれいると感じた次第。

 

 

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