sugarless time

甘く切ない80年代、甘くない現在の興味のあること中心に綴ります。

『高校野球』は『汗と涙と感動』の切り取りにしか思えないんだけど。

 

 

新型コロナウイルス』によってここ数年淋しげだった『夏の甲子園』が以前の熱気を取り戻しましたが、今となっては『夏草や兵どもが夢の跡』の様相をていしています。

 

私にいたっては世の中が熱気に包まれていた頃も、『新型コロナウイルス』前から毎年のことですけど、いたって冷めてました。

 

私がサッカーのほうが好きだからというわけじゃなく、『冬の高校サッカー選手権』も冬だからということではなく冷めた気持ちで毎年見ています。

 

なぜ冷めた気持ちかというと、プレイヤーに対してではなく、それらを取り巻く大人達にたいしてです。

 

勝戦後の両監督のインタビューも球児達のこの後の人生を考えると、大人の自作自演の舞台に球児達が引っ張り出されているいるくらいにしか感じませんでした。

 

2018年の記事ですが、こんなのを見つけたので興味のある方は読んでみてください。

個人的には『高校野球200年構想』は『どこか残念』どころじゃないって感じでしたけど。

toyokeizai.net

リンクを見れば『高校野球200年構想』の内容が見て取れるのですが、あくまでリンクなので『高野連』公式で確認すべくトップページを見ると以下のバーナーがあったので確認すべくクリックするとログイン画面に遷移しユーザ名とパスワードを要求されたので諦めました。

出典:公益財団法人日本高等学校野球連盟

リンクは『都道府県連盟』向けなので、公式ページを探せばあるのかと思ったのですけど、見つけられませんでした。

 

日本サッカー協会JFA)公式にせよ、Jリーグ公式にせよ知りたい情報はほぼほぼオープンなんですけどね(笑)

 

リンクの記事本文にも筆者が書かれているのですが、『高校野球200年構想』は簡単に言えば『高校野球を衰退させないため』だけのことを『理念』としています。

表向きは高校球児、高校野球ファンのためですが、深読みしなくても高野連朝日新聞毎日新聞のためのもので、そこに公共性なんぞ存在しません。

 

記事の中では対比という形で『Jリーグ100年構想』についても書かれていますが、こちらの『理念』は公共性に特化しています。

 

高校野球200年構想』というのはそもそも高野連朝日新聞毎日新聞が協議している時点で胡散臭いことこのうえないのですが、はっきり言えば・・・

高校野球を利用し続けたい!!」

 

なぜタイトルに『切り取り』という文言を使ったかというと、高野連朝日新聞毎日新聞をはじめとするペーパーメディアも放送メディアも、そして高校野球ファンも『甲子園』における球児達のプレイに一喜一憂するだけで、彼らのこれからの人生を考えることはありません。

次の年にはまた別の球児達のプレイに一喜一憂し、また彼らのこれからの人生を考えることはありません。

 

『甲子園』という球児達の人生にとって微々たる時間を見ているだけに過ぎないから。

 

そんな高校野球ファンを利用すべく『高野連』、『朝日新聞』、『毎日新聞』をはじめてとするメディアは大会を盛り上げ、その盛り上げを利用して一部の私立高校は全国津々浦々から有望選手をかき集め、広告塔として利用し続けています。

 

以下は2022年『夏の甲子園』出場校、そして高校野球だけを批判しているわけではないので2021-22『高校サッカー選手権』出場校の偏差値一覧となります。

2022年『夏の甲子園』出場校

都道府県 高校名 最小 最大 種別 都道府県 高校名 最小 最大 種別
北海道 旭川大高 44 58 三重県 三重 52 62
北海道 札幌大谷 50 62 滋賀県 近江 42 58
青森県 八戸学院光星 38 46 京都府 京都国際 33 44
岩手県 一関学院 42 51 大阪府 大阪桐蔭 52 70
秋田県 能代松陽 45 49 兵庫県 45 48
山形県 鶴岡東 44 55 奈良県 天理 38 59
宮城県 仙台育英 38 58 和歌山県 智弁和歌山 53 74
福島県 聖光学院 43 45 岡山県 創志学園 37 53
茨城県 明秀学園日立 41 59 広島県 盈進 52 56
栃木県 国学院栃木 46 68 鳥取県 鳥取 52
群馬県 樹徳 41 69 島根県 浜田 51 60
埼玉県 聖望学園 52 65 山口県 下関国際 36 37
千葉県 市船 43 52 香川県 高松商 55 61
東京都 二松学舎大付 51 56 徳島県 鳴門 49
東京都 日大三 66 69 愛媛県 帝京五 45 46
神奈川県 横浜 40 53 高知県 明徳義塾 43 50
山梨県 山梨学院 48 59 福岡県 九州国際大付 44 72
新潟県 日本文理 40 佐賀県 有田工 45 46
長野県 佐久長聖 59 66 長崎県 海星 43 61
富山県 高岡商 46 熊本県 九州学院 59 62
石川県 星稜 55 67 大分県 明豊 43 50
福井県 敦賀気比 42 54 宮崎県 富島 43 44
静岡県 日大三島 52 61 鹿児島県 鹿児島実 42 72
愛知県 愛工大名電 45 65 沖縄県 興南 49 60
岐阜県 県岐阜商 53 57

 

2021-22『高校サッカー選手権』出場校

都道府県 高校名 最小 最大 種別 - 都道府県 高校名 最小 最大 種別
北海道 北海 56 64 - 三重県 三重 52 62
青森県 青森山田 36 56 - 滋賀県 草津東 51 61
岩手県 専大北上 37 42 - 京都府 東山 46 68
秋田県 秋田商 53 - 公(市立) - 大阪府 阪南大高 48 56
山形県 羽黒 43 55 - 兵庫県 滝川第二 49 65
宮城県 仙台育英 38 58 - 奈良県 奈良育英 51 61
福島県 尚志 43 56 - 和歌山県 近大和歌山 70 -
茨城県 鹿島学園 45 47 - 岡山県 岡山学芸館 39 65
栃木県 矢板中央 38 53 - 広島県 瀬戸内 43 50
群馬県 前橋育英 44 64 - 鳥取県 米子北 42 59
埼玉県 西武台 47 61 - 島根県 大社 41 54
千葉県 流通経済大柏 48 64 - 山口県 高川学園 38 52
東京都 堀越 38 42 - 香川県 高松商 55 61
東京都 関東一 41 57 - 徳島県 徳島商 46 -
神奈川県 桐光学園 69 - - 愛媛県 今治中等教育 55 -
山梨県 山梨学院 48 59 - 高知県 高知 48 56
新潟県 帝京長岡 42 51 - 福岡県 東福岡 49 62
長野県 市立長野 51 - - 佐賀県 佐賀東 46 -
富山県 富山第一 41 55 - 長崎県 長崎総科大附 40 -
石川県 星稜 55 67 - 熊本県 大津 52 -
福井県 丸岡 48 - - 大分県 中津東 46 47
静岡県 静岡学園 62 - - 宮崎県 宮崎日大 41 60
愛知県 中部大第一 39 44 - 鹿児島県 神村学園 42 52
岐阜県 帝京大可児 51 62 - 沖縄県 西原 40 -

 

偏差値は以下のリンクを参照しています。

www.minkou.jp

 

それぞれの大会における平均値でみると以下の通りです。

- 最小 最大
高校野球 46.3 56.7
高校サッカー 46.7 55.8

 

最大の数値は各校の進学クラスとか勉強に特化した数値ですから、競技者達の多くが高校卒業後にどのような進路、どのような人生を歩むかは読む人の想像にお任せします。

 

大手新聞社『朝日新聞』、『毎日新聞』、『読売新聞』は『学生(高校生)スポーツ』は大会中は競技者達の『汗と涙と感動』で盛り上げるも、その後どのような人生を歩んでいるか問題を提起することはほぼありません。

 

以下『学校教育法』第四章 高等学校の抜粋になります。

第四十二条 高等学校における教育については、前条の目的を実現するために、左の各号に掲げる目標の達成に努めなければならないい。
 一 中学校における教育の成果をさらに発展拡充させて、国家及び社会の有為な形成者として必要な資質を養うこと。
 二 社会において果さなければならない使命の自覚に基き、個性に応じて将来の進路を決定させ、一般的な教養を高め、専門的な技能に習熟させること。
 三 社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、個性の確立に努めること。

出典:学校教育法(昭和二十二年三月二十九日法律第二十六号):文部科学省


子供達によっては勉強が嫌いだから好きなことだけをやりたいという層が一定数いるのは解りますが、だからといってそれを大人(学校、団体、メディア)が利用するのが正しいことは思えません。

 

高校を卒業した後の進路を導くのが大人(学校)の役目だと思うし、高校野球に限らず学校ベースの学生スポーツと直接的な利害関係にある大人(団体、メディア)は冒頭の『200年構想』という具合ですから、直接的な利害関係にない世論がメディアが垂れ流すひと夏の『汗と涙と感動』に流されずに考えるべきだと思っています。

 

学校は学業中心(学校でのスポーツはあくまで健康保持のための体力向上目的)で、専門的なスポーツは学校以外のクラブチームという在り方がこれから進むべき道で、それぞれがそのスポーツのスペシャリストのもとで学べる社会構造になって欲しいと思っています。

 

そうすることで、教師の成り手不足の要因にもなっている部活動もなくしてしまうほうが社会的には好転するように思うんですけどね。

 

何でもかんでも学校でという構造がなくなりクラブチームがスタンダードになれば、クラブチームによっては幼児から高齢者まで同じ施設の中でそれぞれの目的に見合った競技に汗をながす、そんな風景が当たり前の世の中になって欲しいと思うんですけど。

 

きっと、そうならないように(利権を手放さないように)先に述べた大人達が画策することが容易に想像できますけど。

 

尾崎豊』の『卒業』という曲の一節にこんなのがあります。

♬想い出のほかに何が残るというのか♬


高校時代の想い出にすがるだけの人生なんて悲しいです。

高校卒業後にもっと楽しい世界へ進める可能性があったかもしれないのに・・・

 

まとまりないし、書き足りないこともありますし、異論も多々あるかもしれません。

いずれ加筆修正するかもしれませんが思ったまま書いた次第です。

 

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。

 

 

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