sugarless time

甘く切ない80年代、甘くない現在の興味のあること中心に綴ります。

寺院の火災保険と補償内容はどうなってんだろ?

 

お盆を前日に控えた8月12日の以下のニュースが目にとまりました。

www.asahi.com

 

今年の2月末に義父が旅立ったことは当ブログでも書きました。

www.sugarless-time.com

 

そして、今年のお盆は義父と残された家族にとって初めての新盆、台風が急接近した8月13日に義父が眠る檀那寺に義母、義姉夫婦、妻と私で新盆の法要を行っていただきました。

 

 

法要を行っていただいた本堂に入るのは四十九日の法要を含め、今回で2回目だったのですが、お寺の規模は大きくないのですが、本堂は相応の広さもあり、そこに祀られた仏像・仏具・什器(美術工芸品)の数はお寺の規模とは反比例する多さで、それらには寄贈された方々の氏名が記されていました。

 

分家であった義父は数年前に自身と義母のために自宅からも近く、本家が菩提寺としていることから当寺院にお墓を購入し檀家となりましたので、詳しくは解らないのですが檀家としての管理費?のみで寄付等の多額の金銭をお寺に納めたことはなかったようです。

 

私の実家はというと、別の寺院ですが旧家でもあり本家ということもあり、私が子供の頃に法堂・講堂?を建て直す際に檀家となっているところは各100万円を納めることになり父と母が困惑していたことを今でも覚えています。

 

冒頭の京都のお寺の火災のニュースに話を戻します。

新盆の法要が始まるまで義兄と立派な本堂の仏像・仏具・什器(美術工芸品)などについて下世話な話をひそひそとしながら、京都のお寺の火災のニュースに話題が移り、「お寺も普通に火災保険って入っているんですかね?」というところで住職がお越しになり、そこで義兄との会話は途切れました。

 

一般戸建住宅の火災保険と寺院などの火災保険に違いはあるのでしょうか?

 

その前に火災保険の加入率とはどのくらいなのでしょうか?

内閣府の調査によると2015年持ち家世帯の火災保険(建物のみ)の加入率は82%、この数字はあくまで持ち家であり寺社・寺院の加入率については私が調べる限りでは情報はありませんでした。

また内閣府資料では水災補償についてはは66%、地震補償については49%の加入率となっているようです。

詳しくは以下のリンクに関連資料があります。

www.bousai.go.jp

 

82%が加入している個人の持ち家を対象とした火災保険の補償額、保険料はどうなっているかというと、新築時の建物建築費用で補償額を設定し保険金額を決定する場合がほとんどのようです。

例)新築時2,000万円の建物には2,000万円の補償額を設定。

本契約(建物火災)とは別に無料/有料特約を付加した保険契約となり、それに応じた保険金額設定となり、損害保険会社によって特約の種類や保険金額の差異はあるものの概ね大きく変わりはないと思われます。

 

では寺院などの場合はどうなるのでしょうか?

2019年の首里城火災については多くの人が覚えていると思います。

そして1年前の2021年に保険金70億円が支払われています(下記ニュースタイトルはあくまで損害額84億円です)。www.nikkei.com

2019年の火災発生当時の記事も興味深いものです。

gendai.media

火災保険補償額70億円という額にも驚きますが、年間保険料は2,940万円という額にも驚くばかりです。

 

上記リンクにもあるのですが、寺社・寺院も基本的には再建した場合にかかる費用によって保険料が決まり、建物の歴史的価値は評価対象にはならず、補償額にも上限があり首里城は上限70億円補償となっていたようです。

 

建物の再建費用の他に気になるのが建物以外の仏像・仏具・什器(美術工芸品)についての補償です。

以下保険会社のリンクでは仏像・仏具・什器(美術工芸品)も鑑定人よって評価査定する旨が記載されています。

これは私の考えですが、仏像・仏具・什器(美術工芸品)についても燃えてしまったものの歴史的な価値までを復元できるわけもなく、あくまで復元するさいの費用についての査定となると思います。

www.aoba-jiyuujizai.co.jp

 

前述の通り個人の持ち家の火災保険加入率は82%ですが、寺院の火災保険加入率については解りません。

個人の持ち家と違い建物の建築様式も違いますし、仏像・仏具・什器(美術工芸品)を含めると首里城ほどではなく小規模な寺院であっても相応の補償額になると思います。

補償額が高くなれば保険料も高くなりますし、その保険料を誰が負担するかというのも気になります。

 

これは想像でしかありませんが、火災保険に加入している寺院は檀家による管理組合などから保険料を支払っているように思うのですが、火災保険加入に際しても檀家全体の何割かの承認が必要でしょうし、保険料額によっては対象を建物だけとしたり、保険に加入しないこともあるように思えます。

 

なぜなら首里城の補償額が70億円で年間保険料2940万円というのは前述した通り、単純計算で補償額を7,000万円とした場合、年間保険料は29.4万円、解り易くするために例として補償額を7,000万円としましたが、小規模の寺院であっても建築様式の複雑さから建物の再建費用(補償額)だけでも安く見積もっても1億円以上はするような気がします。

 

冒頭の京都の寺院火災のニュースで思ったのが火災保険はどうなっているのか?

仏像・仏具・什器(美術工芸品)の補償はどうなるのか?

などなど疑問に思ったのでちょっと調べてみたけど、正確な情報はあまり得られませんでしたけど、ちょっと調べたので記事にしてみました(汗)

 

ちなみに寺院火災で寄贈品の補償はどうなるんだろうねと妻に聞いてみたら・・・

「補償は解らないけど、余裕がある人が寄贈・寄付をしてるんだから、燃えて無くなったら改めて寄贈・寄付をするよ」

なるほど(笑)

 

寄贈品はそうだとしても、寺院が火災等になった場合に火災保険に加入してなくて、檀家の寄付で再建とかなると相応の額になると思うので、檀家となっている寺院には建物だけでも火災保険には加入していて欲しいと思った次第ですけど、その保険料もいくらなのか気になります(笑)

 

 

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