sugarless time

甘く切ない80年代、甘くない現在の興味のあること中心に綴ります。

『香港』と『中国』と『ワム!』と『Freedom』

 

www.sugarless-time.com

 

前回『ワム!』につてい投稿してすぐに香港民主化活動家『周庭』氏のニュースが様々なメディアによって流れました。

 

そもそも“活動家”という日本語表現にも凄い違和感があるんですけど、日本語で政治を絡めた活動家というとどちらかというと反体制派という意味合いが強いように感じるんですけど、それと同時に目的実現のためなら手段を選ばない過激派という意味もかなり含んでいるように感じていて、私などはどちらかというと後者のイメージのほうがかなり強い。

 

そういう意味でいうと私などは中国共産党のほうがよっぽど活動家のように思えてならないんですけどね、いかがなもんでしょうか。

 

www.bbc.com

 

上記のような流れから今回も『ワム!』に絡めた話で1984年にリリースした『Freedom』についてです。

 

読者登録している あい青子さん(id:AIaoko)が前回の『CLUB TROPICANA』でブックマークのコメントで『Freedom』について書いてくれているのでこそばゆいですけど(汗)

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出典:Wham! - Freedom (Long Version) - Amazon.com Music

 

PVを見た人ご存知と思いますが、1985年3月に西洋のポップグループとして初めて中国国内、北京にて12,000人、広東にて5,000人のコンサートのために訪中した際の映像を中心に制作されています。

 

時系列がおかしいと思われますが、1984年に本国イギリスでリリース、1985年7月のアメリカでのリリース合わせて制作されたPVになります。

今だったら間違いなくアメリカ向けにこんなPVは制作しないですね(笑)

www.youtube.com

 

当時の私は義務教育真っ只中、今ほど歴史に興味があるわけでもなく中国という国は教科書以外で多くを知ることもなく、文化・芸術的には中国とは違うであろう『香港映画』を通して知る中国であり、大きな括りでいえば日本と違って社会主義国家で個人の自由もなく息苦しさを感じる近くて遠い国。

 

しかし『Freedom』の映像には日々生活を営むことに懸命になっている人々の姿があり、そこには息苦しさなどは微塵も感じることはなく、さらにこれから付加されるであろう人々の自由への高鳴りを感じます。

 

しかも東西冷戦が終焉に向かいつつあることぐらいは認識してたから、いずれは中国もその流れに飲み込まれるんだろうなくらいに思ってたんだけど。

 

PVにはそういうものを感じるもののポップな曲調とはマッチしているとは言い難くてトータルで見ると残念なPVだと思っています(笑)

今見ると尚更残念に思ってしまいます(笑笑)

 

中国公演じたいに政治的な意図ははないと言われていますが、本人達の思いとは別に周りは歴史的なプロジェクトの成功によって『中華人民共和国』という巨大マーケットの開拓という目論見があったと思うんですけど、『ワム!』は1986年には解散してしまいます。

 

そして1986年の『ワム!』解散からの3年後の1989年に『天安門事件』が起こります。

ja.wikipedia.org

 

この当時もまだまだ世の中のことに疎いし、国際情勢、ましてや中国については偶然ニュースなどで見るていどでしたけど『ワム!』の『Freedom』が『天安門事件』に少なからず影響をもたらしたのではないかと思ったものです。

 

ちなみに『Freedom』の歌詞じたいには政治的なものは直接的には微塵も感じられないものです。

 

参考までにこちらをどうぞ。

neverendingmusic.blog.jp

 

天安門事件』から8年後の1997年に香港はイギリスから返還され一国二制度が維持される形で香港特別行政区となるも度重なる中国の圧力から2014年には『香港反政府デモ(雨傘運動)』、2019年には『逃亡犯条例改正案』を起因とした『香港民主化デモ』に発展し、2020年には『香港国家安全維持法』が可決成立し、冒頭の雨傘運動でリーダー、そして影響力を持つ『周庭』氏は2020年に『香港国家安全維持法』違反容疑で逮捕されるに至る。

 

余談ですけど1997年にイギリスから返還されたのをきっかけに隆盛を極めた『香港映画』も衰退への道が加速しました。

 

民主化=自由とは違います。

 

尾崎豊』さんの『卒業』の一節に

♬仕組まれた自由に誰も気づかずに・・・♬

というのがある。

 

この曲は『尾崎豊』さんが満19歳の誕生日から2ヶ月後にリリースされたものであり、逆算すると18歳以下の年齢で作ったものだと思います。

 

18歳では仕組まれた自由に気づかないかもしれないけど、大人になるってことは仕組まれた自由を理解することだと大人になった私は解釈してます(笑)

 

日本という枠組みの中で仕組まれた自由、中国という枠組みの中で仕組まれた自由、しかし香港の問題を考えるとき、香港という枠組みの中で仕組まれた自由と中国という枠組みで仕組まれた自由は違う、それが民主化運動という形にもなっている。

 

ワム!』の『Freedom』PVを見るたびに、今の中華人民共和国という国は国民が望んだ形だったのだろうかと考えてしまいます。

 

少なくとも香港の市井の人達にとって『ワム!』の『Freedom』がどう聴こえているのだろうか見えているのだろうかと考えてしまう。

 

あくまで日本人としての感覚ですけどね。

 

そもそも『ワム!』の『Freedom』PVって中国国内で見れないでしょ(涙)

 

 『Freedom』はオリジナルアルバム『Make It Big』、コンピレーションアルバム『THE FINAL』に収録されています。 

Make It Big

Make It Big

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THE FINAL

THE FINAL

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