アメリカの絵本作家『エリック・カール』さんの訃報が届きました。
『エリック・カール』さんには、もう成人してしまった二人の息子も幼かった頃にお世話になったし、同時に私もその色鮮やかなを絵本を楽しんでいたこともありキーボードを叩いている次第です。子供達が『はらぺこあおむし』に夢中になったのは、たぶん幼稚園入園前までだと思いますけど。
『はらぺこあおむし』の作者である『エリック・カール』さんという名前は知っていても今までご本人がどのような経歴であるかを知ることはありませんでしたが、あらためて知ることによって『はらぺこあおむし』などがどのように生まれてきたのかを知ることができるかもしれませんし、見ることによって『エリック・カール』さん作品の見方が変わるかもしれません。
見方が変わることによって作品へのイメージが悪くなることがあるかもしれませんけど、物事を知るってことは良いこともあれば悪い事もありますけど、良かった時には今まで『好き』だったのが『大好き』に変わると思います(笑)
日本語版のウィキペディアもこれから加筆が入るかもしれませんが、英語版のほうがより詳しく書かれています。
当たり前ですけど、外国の方について簡単に調べるのなら英語版のWikipediaを見た方が絶対にいいですよ。
英語版もGoogleの翻訳機能を使えば、それなりに読めますので英語に自信がない方は翻訳機能を使用してみてください。
日本語版
英語版
英語版翻訳の仕方が解らない人もいるかもしれませんので簡単に説明。
まずは英語版ウィキペディアの検索、方法は以下の通りです。
Googleで『eric carle wiki』で検索すると・・・上位候補は以下になると思います。
『エリック・カール - Wikipedia』が最上位になると思いますが、そちらは日本語版なので、『Eric Carle - Wikipedia』のリンクをクリックすれば英語版を見れます。
『エリックカール wiki』では英語版は上位候補に入ってこないので注意してください。
上記画像の【▼このページを訳す】をクリックすれば翻訳文を参照できます。
ちなみに『はらぺこあおむし』は邦題ですので原題は『The Very Hungry Caterpiller 』、そのまんまです(笑)
日本語⇒英語に訳すとそのまんまだと感じるんですけど、英語⇒日本語だと、直訳すれば『非常に空腹の青虫』、意訳しても『とってもお腹のすいた青虫』。
もちろん日本人だから感じるんだけど、日本語って素晴らしいですよね。
『はらぺこあおむし』と『とってもお腹のすいた青虫』だったら、絶対に『はらぺこあおむし』のほうが響きも良いし、絵本らしいし、優しい感じがしますもんね。
その代表作である『はらぺこあおむし』は66以上の言語に翻訳され500万部以上を売り上げています。
※英語版ウィキペディアの数値です。なぜか日本語版は数値も書き方も違っています。
『はらぺこあおむし』を出版する『偕成社』も公式ホームページで訃報を伝えています。
『偕成社』には『エリック・カール スペシャルサイト』もあります。
『エリック・カール』さんと『偕成社』との繋がりは『The Very Hungry Caterpiller 』刊行の1969年にさかのぼります。
※日本語版『はらぺこあおむし』刊行は1976年。
1969年に刊行されたさいには以下のようなことがあったようです。
ところが、いよいよ出版しようというときのこと。ページのサイズがバラバラだったり、穴をあけたりといったデザインは制作コストとの折り合いがつかず、本国アメリカでは出版社がみつからないというトラブルに見舞われます。そのとき、声をあげたのが日本の偕成社でした。作品に惚れこんだ当時の社長・今村廣さんが印刷・製本の交渉を一手に引き受け、『はらぺこあおむし』のオリジナル(原書)“THE VERY HUNGRY CATERPILLAR”は、1969年、日本ではじめて刊行されることになるのです。
のち、もりひさし訳による日本語版が1976年に刊行。日本の子どもたちにもひろく親しまれるようになっていきます。
出典:えほんができるまで – はらぺこあおむし50周年記念サイト
そうなんです、『The Very Hungry Caterpiller』は1969年に日本の『偕成社』で印刷・製本されていたんですよ。
子供が成長して絵本を手に取ることはなくなりましたが、色鮮やかな絵も単純に好きだったこともあり2017年に『世田谷美術館』で開催された『エリック・カール展』にも行きました。
館内は撮影禁止なのでほとんど画像はありません、行った際にグッズも購入した覚えがあるのですが見つかりませんでした(汗)
しかし次男の部屋の書棚に年季のはいったボードブック『はらぺこあおむし』がありました。
幼い子供達が特に喜んだのが以下のページ、私も子供達と楽しみながら見ていました。
げつようび りんごを ひとつみつけて、たべました。
ぺーじをめくると・・・
まだ おなかはぺっこぺこ。
かようび・・・
曜日ごとに「ムシャムシャムシャ」と言いながら食べる仕草をしていた幼かった当時の子供達を思い出します。
今読み返してみても鮮やかな色はもちろん、趣向をこらした製本、どれも素晴らしいとしかいいようがありませんね。
この本が刊行されてから52年が経ち、今では何でもモニター上で見れる時代になってますけど、そこにページをめくる楽しさはありません。
絵本に限らず本にはページをめくる楽しさがあります。
とくにこの『はらぺこあおむし』はページをめくる楽しさをもっとも体験できる本のようにも思えます。
これからも折をみては『はらぺこあおむし』を手に取り、ページをめくる楽しさ、幼かった子供たちの笑顔を思い出し楽しみ続けていきたいと思います。
そして孫ができたらまた一緒に楽しみたいですね(笑)
素敵な絵本をありがとうございます。
そしてご冥福をお祈り申し上げます。